kintoneの導入で、社員のマインドが変わった。

株式会社 新日本ニーズ 

本社|東京都中央区銀座 1-12-4 N&E・BLD. 7F

設立|2004 年11月

社員|15名

業種|IT・通信

事業|情報システムアウトソーシング

HP   |https://newneeds.jp/

▼イントロダクション

東京都中央区銀座に本社を置く、株式会社 新日本ニーズ。主力事業はITシステム運用です。2004年の設立以来、大手金融機関と信頼関係を構築。大手金融機関のITシステム部門の一員としてお客様先に常駐し、各種IT機器やアプリケーションの運用、ユーザーサポートを担ってきました。


2022年10月に新社長として佐藤良介様が就任。企業変革を進めるため 2023年10月にDX推進チームを立ち上げ、「エン・ジャパン DXリスキリング(kintone顧客管理アプリ導入+エン・ジャパンの伴走支援)」を導入されました。社長と社員のみなさんが一緒にkintoneを学び、2024年4 月に本番アプリを無事にリリース。

2022年10月に代表に就任された、佐藤様 

今回、「エン・ジャパン DXリスキリング」導入を決められた代表の佐藤様にお話をお聞きしました。


現在(2024年5月インタビュー時点)では第一弾のkintoneアプリのリリースが終わり、第二弾のアプリ開発も社員のみなさん主導で進んでいるとのこと。「『自分たちで変えていいんだ』と、メンバーのマインドが変わりました」と語ってくださいました。

▼事業上の課題|kintone導入が必要だった理由は?

「弊社は全社員で一緒に利用する社内システムがほぼなく、ゼロから構築が必要でした」と佐藤様。同社はクライアント先に常駐するワークスタイル中心。「新日本ニーズの社内システム」が必要なシーンが少なかったそう。佐藤様の代表就任後、LINE WORKSを導入したものの、顧客情報蓄積や申請ワークフローを考えると「データベースを備えた仕組み」が必要だったとのこと。


また、佐藤様は IT運用の次の事業として、DX関連ビジネスも構想されていました。システム運用だけではなく、システムを作る側にまわりたい。システムを作る人材の育成支援をしたい。「このビジョン実現に向けて、メンバーのマインドセットを変える必要を感じていました」と佐藤様。


こうした企業課題を解決するため、佐藤様はDXツールやその伴走パートナーの調査・検討をスタート。エン・ジャパンのDXセミナーをご覧いただき、kintoneを知り、興味を持たれたそうです。

▼導入の決め手|エン・ジャパンに決めた理由とは? 

「もともとエン・ジャパンさんの思想に共感していました」と佐藤様。


「採用活動は社員が入って終わりではない。入社後の活躍が大事である。ここに共感し、採用支援ツール『engage(エンゲージ)』を利用していました。代表就任後、人事まわりを改めて勉強するためエンさんの各種ウェビナーを受講しており、そのなかにDXセミナーがあったのです」と佐藤様。


セミナーを通じてkintoneを知り、マウス操作と日本語でアプリ開発でき、「これなら初めてシステム開発をするメンバーにも敷居が低い」と佐藤様は感じられたそう。


DX伴走パートナーとしてエン・ジャパンに決めた理由は「非IT企業だから」と語る佐藤様。「私たちはIT運用が中心で、システム開発はゼロからのスタート。エンさんの『非IT人材がDXを推進する姿』に感動しました。その成功の秘密を知りたい。『非IT人材でもここまでできる』という実例が、メンバーの刺激にもなると考えました」。

▼具体的な支援|伴走型育成コンサルティング+kintone顧客管理パッケージ

・エン・ジャパン[DX リスキリング]で「kintoneアプリ構築支援」をご提供。

・2ヶ月間、隔週で定例会議をやりながらプロジェクト推進を支援。

・「顧客管理(顧客情報の蓄積)」を題材にkintone開発の考え方をレクチャー。

・その後は月1回のフォロー会議と、メールサポートでDX推進チームを支援。

実際のコンサルティング中の様子

▼サービス内容|コンサルティングを受けての率直な感想は?

「メンバーみんなが楽しんで参加してくれました。アイデアをすぐアプリにできるkintoneもよかったです」と佐藤様は語ってくださいました。


「実はエンさんにDX支援をお願いすると社内メンバーに伝えると『高度な技術を学べるIT企業のほうがいいのでは』という声もでました。私から『技術よりベースとなる考え方を学んでほしい』と説明しました。その期待通り、エンさんのレクチャーでは kintone開発の基礎からDXプロジェクトの進め方、業務標準化の段取りまで幅広く学べました」と佐藤様。

本プロジェクトでは代表の佐藤様を含め、合計6名が「DX推進チーム」としてエン・ジャパンの研修に参加されました。


同社として有償かつ業務時間中に社員研修を実施するのは、今回が初めてのチャレンジ。「育成に本気である」という代表の佐藤様の想いが伝わり、参加されるみなさんも前向きに研修に取り組まれました。


「通常業務では味わえない、非日常の刺激や学びをメンバーのみんなも楽しんでくれていました」と佐藤様。

研修に参加された DX 推進チームのみなさま

▼実際の成果物|kintoneの製品画面

コンサルティング当時のアプリ概要図

スペース

・常駐先勤務表記載外の作業時間申請アプリ

リリースチェックアプリ

▼導入後の成果|支援開始から6ヶ月でアプリ構築

同社では 2023年10月から2ヶ月間、エン・ジャパン[DX リスキリング](伴走開発支援)を利用。同社では、まずエン・ジャパンと一緒に開発したkintone顧客管理アプリを改良されました。そこでの学びを踏まえて、社内ワークフローのアプリを企画・開発され、2024年4月から本番リリースとなっています。


「本番リリース時も大きなトラブルなく、『自分たちでできる』というDX推進チームメンバーの大きな成功体験にもなりました」と語る佐藤様。


「私たちは長年『ITシステム運用の専門家』でした。万が一にも事故が起こらないよう、リスクケアを徹底してきました。そこから一歩踏み出して『自分たちの考えをカタチにする』という成功体験をメンバーが積めました。会社のITインフラとしてのkintoneと、アプリ開発を担うDX推進メンバーという、2 つの果実を得ることができました」。

▼具体的な変化|現場がどう変わったのか?

同社の「定量的な変化」では、社内ワークフローの整備と代表である佐藤様の工数削減が大きいとのこと。


2023年から10種類の社内申請をLINE WORKSでテンプレート化し、代表の佐藤様が月末月初、事務作業に追われていました。手作業や転記も多く、給与支払につながるため神経を遣う業務だったそう。この申請10種類がすべてkintoneでアプリ化され、自動集計可能に。新たなkintoneアプリも加わり、経営者である佐藤様は毎月10時間、年間120時間の工数削減となり、展示会参加や社内の更なるDX推進など「攻めの活動」に時間を使えているそう。


これもDX 推進の社内体制が整ったからこそ。kintoneアプリ開発者はゼロ名から、社長を含め6名体制へ。「私もやってみたい」とアプリ開発に手をあげるメンバーが追加で2名も生まれているそう。


たくさんのアプリを安心してリリースできるよう、同社は「開発・運用フローの標準化」も進めています。エン・ジャパンでは「アプリ開発手順」や「本番リリース前チェック」を仕組み化しており、その内容を新日本ニーズ流にアレンジ。「アプリ開発の管理アプリ」を構築されました。量産モードに入りつつ、野良化リスクもケアされています。

▼今後への展望|リスキリングを通じて見えてきた未来。

「kintone開発が、会社づくりに繋がりました」と、佐藤様が笑顔で語ってくださいました。


「もともと弊社は社内システムがほぼゼロの状態でした。『だからいいんだ』と前向きに捉え、社内ワークフローをkintoneで作り、同時に社内規則の整備も進めました。私ひとりではなく、DX推進メンバーと一緒に進められました。自分たちの意見で会社が変わることを実体験してくれました」とのこと。


この「自分たちで変えていく」というマインドセットは、本業のIT運用ビジネスでも活きているそう。「クライアント先の業務についても『変えたいです』という声が出るようになりました。昔から続いている業務フローや前提を『疑っていいんだ』と捉えるようになり、改善マインドが発揮されています。ここはうれしい副産物ですね」と佐藤様。


また、DX推進が採用の魅力づけにもつながっているそう。「最近入社してくれた新メンバーは、『システム運用だけではなく、新しいことをやりたい』という想いを持っていました。弊社ではkintoneを導入し、メンバーが自分たちでアプリを作れますし、業務改善の考え方も外部講師(エン・ジャパンのみなさん)から教われます。こうした事実も伝えると、『私もできるんですか』と眼の色が変わりました」と佐藤様。


今後は自社でのDX推進やkintone開発ノウハウの、サービス化を考えているとのこと。「IT活用が進んでいない企業や業種は非常に多いと感じます。農業などの第一産業などもそうですよね。今回、自分たちで『できる』ということを実体験できました。こうした体験を多くの方に味わっていただけるよう、サービス化を検討したいです」と佐藤様。


まさに、DX推進やkintone開発を通じて、社内の組織活性化が進み、そこから新規サービスの可能性も見えてきた。DXの可能性を感じたインタビューとなりました。

公開日:2024617